一人一台のスマートフォン、パソコンが当たり前の社会になりつつある世の中。
僕もスマフォやパソコンがない生活は考えられないくらい、毎日ずっと触っています。
便利な道具で、一瞬にして自分の知りたい情報が手に入ったり、どれだけ離れている人でも気軽にメッセージを送ることができる。
メール、SNSで繋がるだけでなく、画面越しに会話をすることもできます。
「出来ないことはないのでは?」と思うくらい、1台のスマートフォンで完結します。
気軽に連絡を取れるようになればなるほど、人は楽で便利なものを使いがち。決して楽をすることが悪い訳ではありません。
新しい手段が浸透すればするほど、昔ながらの手段の使いどきが重要だと思います。
スマフォのメッセージで、近況報告や仕事の管理をする機会が増えてきたので、昔ながらの手段だとどうなるのかを考えてみたら「手紙」が頭に浮かんできました。
「手紙を書く」が今後の自分に必要だと、直感が働いて一冊の本を読むことにしました。
たった一通の手紙が、人生を変える
水野敬也さんが書いた「たった一通の手紙が、人生を変える」
1976年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。処女作『ウケる技術』(共著)が25万部のベストセラーに。代表作『夢をかなえるゾウ』は170万部を超え、現在も版を重ねている。他の著書に『雨の日も、晴れ男』『大金星』がある。作家活動以外にも、恋愛体育教師・水野愛也として、著書『LOVE理論』、講演DVD『スパルタ恋愛塾[ソフト編・ディープ編]』がある。またDVD『温厚な上司の怒らせ方』の企画構成・脚本や、漫画『地球くん』の企画・原案を手がける。
手紙を書く相手は誰ですか
この本では「家族、友達、恋人、仕事先」「依頼、断り、お礼、謝罪、ファンレター」など、いろんな相手と場面を想像して例が書かれています。
「仕事のお客さん」を想定して本を読もうと思ったので、身近な人への手紙があることをすっかり忘れていました。
仕事関係の人へ手紙を書いたことは何度もあります。でも、身近な人に書いたことはほとんどないかも。
この本を通して手紙の書き方だけに留まらず「気遣いやサービスの本質を学びなおすこと」になりました。
相手に見せる前にひと工夫
会話と手紙で決定的に違う部分があります。
「相手に読んでもらう前に、修正ができる」
会話は言葉を発した時点で、その言葉をなかったことにできません。言い直しや失言でしたとフォローはできますが、完全になかったことにはなりません。
一方で手紙に書いた文章は、相手に読んでもらうまでは何度も何度も修正ができます。
手紙を書き終え、自分で読み直し納得いくまで、言葉を追加したり削ったりできます。せっかく手紙を書くならいいものを送りたい。
自分で書いた文章だと、どこを直すべきかわからないときもあります。そんなときは恥ずかしくても「誰かに読んでもらう」ようにする。
恥ずかしい、指摘されたくないと思いがちですが、書いた文章と人格は別物。
人格を評価されると思わず、切り離して考えましょう。
「人の指摘は受け入れて、まず直してみる」―これは、文章を書く上で非常に重要な姿勢であることを覚えておきましょう。
P17より
ていねいに礼儀正しく
「人と会ったら挨拶をする」
だらしない挨拶はマイナスの印象を与える、ていねいな挨拶はプラスの印象を与える。
初対面の人、顔馴染みの人、親しい友人、誰に対しても、始まりと終わりの挨拶をする。人間関係の基本だと僕は思います。
顔をあわさない手紙でも同じことが言えます。
始まりから終わりまでかたく形式にとらわれすぎると、読む側が疲れてしまいます。中身の部分は、愛嬌があるくらいがちょうどいい。
「礼に始まり礼で終わる」手紙の最初と最後はていねいに礼儀正しくする。
一通書いてみる
タイトルに「たった一通の手紙が、人生を変える」とストレートな表現があります。
手紙を出す側の人生を変える
手紙を貰う側の人生を変える
どっちもあるかもしれない。一通の手紙を出した人にしか、何が起きるのかはわかりません。
「文字を書くのが苦手、時間がかかって面倒だ」と思わず、気軽に手紙を書いてみよう。そんな風に思えた一冊です。
誰に何を書こうかな